ジュート素材とは?メリット・デメリットや使用用途を徹底解説

「ジュートってどんな原料?」「ジュートが使われているグッズってどんなもの?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ジュート素材の概要や基礎知識をはじめ、メリットとデメリット、用途、お手入れ・保管方法などをわかりやすく紹介します。
目次
ジュート素材とは?基礎知識を解説

ジュートとは、「黄麻(こうま)」という植物から採れる天然繊維のことです。
原産地により呼び方が異なり、バングラデシュではジュート、中国では黄麻、インドではインド麻、と呼ばれています。
環境にやさしいエコ素材として知られているジュートについて、基礎的な内容を以下で解説しますので参考にしてください。
ジュートの生産地と製造方法
ジュートの原料である黄麻は、主にインドやバングラデシュなどの、熱帯や亜熱帯といった高温多湿な環境で栽培されています。
黄麻は栽培後に加工する際、大量の水に浸して発酵させる必要があるため、水が豊かな地域が生産に適している、というわけです。
黄麻を収穫後は、まず茎の部分を水中に1〜2週間浸けておきます。その後、手作業で原料となる靱皮(じんぴ)と呼ばれる部分を選り分け、水洗いし乾燥させて糸などに加工していくのです。
ジュートと麻の違い
ジュートとよく比べられる素材として、麻が挙げられます。
麻、といっても実は20種類以上あり、原料となる植物によって特徴が異なるのです。このような理由から、ジュートも麻の一種ということになります。
ジュート素材のメリット
ジュート素材のメリットについて3つ紹介します。
環境に配慮したエコ素材

原材料である黄麻は、農薬や肥料を使わずに育つため、環境に優しい植物です。光合成も活発に行うことから、二酸化炭素の削減にも効果があると言われています。
黄麻をジュートへ加工する際に出る老廃物は、土壌に還元されるものが多いのも特徴です。そのため、生態系や環境を破壊しにくい素材だと言えます。
また、ジュートの廃棄時に焼却しても、有害なガスが発生しないことも大きなメリットです。
このような理由から、ジュートは環境に配慮したエコ素材だと言えるでしょう。
耐久性や通気性に優れている

耐久性や通気性に優れているのも、ジュート素材のメリットです。
ジュートは天然繊維の中でも強度が高く、耐久性があります。また、耐水性も高く、濡れた状態ではさらに強度が増すなど、室内外で使用可能です。
また、繊維の目が粗いため、通気性が良く乾きやすい素材です。そのため、夏など汗ばむ季節に使われるアイテムに採用されるケースが多くなっています。
なお、繊維の表面に毛羽があるため、保温性も高い素材です。
夏は涼しく、冬は暖かい素材であることから、ラグやカーペットなどにも使用されています。
比較的安価で手に入る
ジュートは、天然繊維の中でも比較的安価で手に入ります。かつ、丈夫で長持ちするため、総合的にコスパの高い素材だと言えるでしょう。
当店で販売しているジュート素材のトートバッグを一部紹介します。
※表示価格:シルク印刷/2000個購入した場合の単価(一部5000個購入した場合の単価)
ジュート素材のデメリット
たくさんのメリットがあるジュート素材ですが、デメリットもあります。
ジュート製品の購入を検討する際は、メリットとデメリットどちらも把握しておきましょう。
肌触りがちくちくする
ジュートは、目が粗く毛羽立っているため、ちくちくとした肌触りです。
使用しているうちに繊維が服についたり、ちらばったりすることもありえます。お子様や肌が敏感な方の刺激になる可能性もあるため、ノベルティなどで使用する際は、お子様などがターゲットではないか事前に確認しましょう。
保管環境によってカビや虫が湧くことがある
保管環境によっては、ジュートにカビや虫が湧いてしまうことがあります。
特に、湿気の多い場所では保管しないよう注意してください。保管方法については、コラムの後半で詳しく紹介します。
素材の質感が統一されていない
ジュートは自然繊維で作られているため、素材の質感はどうしても均一になりにくいです。
糸の太さや縫い目が異なるほか、原材料を収穫した時期や環境によっても色に差が生まれることがあります。ただし、「個性がある」という点では、メリットとも言えるでしょう。
ノベルティを発注する前に触り心地を確認したい場合は、無地サンプルや生地見本を発注して事前に確認するといいでしょう。
当店では、各商品の無地サンプルを販売しています。商品ページにてご注文いただけるため、ぜひ手にとって素材の質感を確かめてみてください。
ジュート特有のにおいがする
ジュートは黄麻特有の、草や大地を思わせる自然のにおいがします。
素材の質感と同じく、製品によってにおいの差も出てくるでしょう。においが気になる場合は、陰干しなどをすると、においが軽減されるケースもあります。
ジュートの使用用途
ジュートは、ラグやカーテンなどのインテリア用品、トートバッグやポーチなどのノベルティグッズとして使われます。ベージュ系の色が温かみを感じる素材のため、このようにさまざまなアイテムで重宝されるのです。
また、生地自体の単価が安いため、セット販売用や記念品、無料の配布などにもよく利用されています。
ジュートの主な使用用途を紹介します。
- ラグ、カーテンなどのインテリア用品
- サンダル、トートバッグ、ポーチなどのノベルティグッズ
- 巾着、ブックカバーなどの小物類
- 来場記念品
- アメニティグッズ
当店では、ノベルティとして使えるジュートで作られたトートバッグを販売しています。さまざまな大きさや形状のものがありますので、ぜひご覧ください。
ジュート素材のお手入れ方法
ジュート素材のお手入れ方法について紹介します。
基本的には、汚れやにおいがつきにくい素材のため、洗う必要はありません。
洗濯してしまうと摩擦によってしわができたり、毛羽だったりするなど、風合いが変わってしまう可能性があるためご注意ください。
部分的に汚れてしまった場合は、乾拭き、もしくは湿った布で優しく叩いて汚れを落としてから、日陰干しをしましょう。
ジュート素材の保管方法
ジュート素材は、高温多湿を避けて、風通しの良い場所で保管しましょう。保管環境によっては虫やカビが湧いてしまう可能性があるため、注意が必要です。
また、直射日光が当たる場所で保管すると変色する可能性があるため、こちらも気を付けてください。
まとめ
今回は、ジュート素材の概要をはじめ、メリットとデメリット、用途、お手入れ・保管方法などを紹介しました。
環境に配慮した素材でありつつ、安価で丈夫なジュートは、私たちの身近でたくさんの製品に使われています。